188体育

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海外での体験を軸に世界の課題を発見し解決できる人に

情報、モノ、資本が国境を越えて行き交うグローバル化が進むなか、現代社会のあり方を問い直し、地球規模の視野をもってこれからの世界を見通す力が求められています。いま、私たちが考えなければならないことの多くは、既存の学問の枠におさまらず、用意された答えはありません。グローバルスタディーズ学科では、世界の新しい関係性や構造を地球規模でさまざまな視点から把握します。特にグローバル化の進展とともに大変革期を迎えて存在感が増しているアフリカ?アジア地域を中心に、文化や歴史、社会、環境、政治、経済を多角的にとらえていきます。ここでは、学生全員が現地におもむくフィールドワークを世界各地で行い、語学やコミュニケーションの力を磨くことで、グローバル社会のなかで積極的に行動し、自身のテーマで社会を変えていく人、世界が直面する課題の解決に貢献する人を育てます。また、日本社会や文化についても学び、国際機関やグローバル企業などで働くことを見据えた世界に通用するスキルを身につけます。
※ グローバルスタディーズ学科は2025年度に改組し、2年次から分かれる 国際文化専攻、 国際日本学専攻の 2つの専攻を設置します。詳細は2024年4月1日に公開します。

取得できる学位

学士(文化)

 

取得できる資格

高等学校教諭一種免許状(公民)、中学校教諭一種免許状(社会)、図書館司書、博物館学芸員
 

学びのキーワード

文化人類学、国際関係学、国際文化学、語学(英語)、語学(英語以外外国語)、海外留学、ダイバーシティ、観光、多文化共生、異文化理解、民俗学、エスノグラフィー、ソーシャルビジネス、フィールドワーク

4年間の学び

  1. 1年次

    FIRST

    海外経験も積みながら自身の興味を深める

    まだ専攻に所属しない1年次。コミュニケーションを目的とした英語力の強化と、多様な国?地域の文化や歴史についてさまざまな知識を深めると同時に、海外での短期フィールドワークを行います。
    現地で異文化に出会い、経験した驚きや感動をもとに、2年次以降の準備を進めます。

  2. 2年次

    SECOND

    専攻に分かれてテーマを探求

    専攻に分かれ、ゼミにも所属してディスカッションなども交えながら自分の研究テーマを具体化します。加えて、インタビューや記録、発信など学外のフィールドで調査を行う力を身につけていきます。
    [ 3つの専攻 ]
    グローバル関係専攻
    グローバル共生社会専攻
    アフリカ?アジア文化専攻

  3. 3年次

    THIRD

    研究テーマをもとに、世界各地での海外長期フィールドワークへ

    海外で最長6カ月間の現地調査に取り組みます。帰国後は、現地で集めた情報を整理し活動報告を行います。研究テーマは差別や環境汚染などの国際的な問題のほか、食文化やファッションといった身近な視点からも自由に設定できます。

  4. 4年次

    FOURTH

    卒業研究に取り組み、 現地調査で得た内容を形にする

    3年次までに深めた知識と得てきた経験をもとに、自分の研究してきたテーマを他者に伝わるように論理的に構成し、卒業論文として発表します。

グローバルスタディーズ学科の特長

1年次は基礎を固め、幅広く学ぶ

1年次は基礎となる知識や研究手法を学ぶ期間。世界各地の文化の成り立ちなどを理解するとともに、国際関係や多文化共生といった2年次からの専攻につながる知識も深めることで、自身の興味を掘り下げます。同時にコミュニケーションや情報収集のための語学習得をめざし、多様な国の言語から選択して学ぶことも可能です。

ひとつ先の世界の動向を 見すえたカリキュラム

人口や経済など、さまざまな面で急速に成長しており、今後の国際社会に大きな影響を与えることが予想されるアフリカ?アジア地域についても重点的に学べます。知識を習得し、これからのグローバル社会を見通すことに加えて、グローバル化の発展で欠かせない文化の相互理解についても学び、“一歩先”の力を身につけます。

自らテーマを決め海外で調査研究

興味を持っていることをテーマに国や地域を選び、海外での長期フィールドワークを通して深い知識と経験を身につけます。指導を担当する教員は、幅広い国や地域で調査?研究活動を続ける現役のフィールドワーカー。効率的な調査手法から安全に行動する方法まで、豊富な経験から培った知識やスキルを学生に伝授します。

学科共通科目

海外短期フィールドワーク(1年次必修)

アフリカ?アジアの国や地域から訪問先を選択し、約2週間の短期留学に参加します。提携先の大学や機関で現地の言葉を学び、文化や習慣に触れながら語学力と国際感覚を磨きます。異文化に直に触れ、3年次の長期フィールドワークのための土台となる基礎力を養います。
【訪問先】セネガル、韓国、台湾、ベトナム、フィリピン
※費用は約12~35万円。社会情勢により変動する可能性があります。

世界の見方を変える海外長期フィールドワーク(3年次必修)

世界中をフィールドにした、3年次の長期調査研究プログラム。欧米はもちろん、アジア?アフリカ?オセアニアまで幅広いエリアから滞在先を選択できます。研究テーマは自分の興味に応じて設定し、追究していきます。異文化を現地で学び、新たな発見を重ねることで、自ら問いを立てる力や、多様な環境にある他者に寄り添い、理解しようとする力をみがきます。

学びのポイント
 自分の研究テーマに合わせて世界各地の拠点を選べる
 現地での交流?調査で「生きた語学力」を磨く
 リアルな経験から国際的な視点を身につける

フィールドワーク プログラムの流れ

  • 事前学習?計画

    海外経験豊富な教員から学ぶ「グローバルゼミ」などで知識を深め関心のあるテーマを探り、「フィールドワーク方法論」などで、必要な基本言語や調査手法を修得し、計画を立てる。

  • 現地研修(語学学習?フィールド調査)

    拠点となる海外大学等で現地の言語を学びながら、自分で決めたテーマの調査を行う。現地でのインタビューや資料館?博物館等での情報収集、テーマに関連する場所への訪問?調査などを通じて、言語や文化的背景が異なる人びととのコミュニケーション力を身につける。滞在時もフィールドワークの経験豊富な教員が定期的にサポートを行い、現地での状況を踏まえながら柔軟に指導し、研究テーマを深めていく。

  • 報告

    現地で集めた情報を整理し、報告発表会やパネル展などの形式で活動を報告する。研究テーマに沿って内容を論理的にまとめ、他者に伝える経験を積み、卒業研究の準備を整えていく。

フィールドワーク 滞在先一覧

地域 滞在費 滞在先
アジア 20~60万円 韓国…大邱大学 [韓国語]
台湾…東呉大学[台湾華語(中国語)]
フィリピン…GLC(GLOBAL LANGUAGE CEBU) [英語]
タイ…パヤップ大学[タイ語]
アフリカ 50~60万円 セネガル…国立ダカール大学 [フランス語]
中東 40~50万円 トルコ…イブン?ハルドゥーン大学 [トルコ語]
大洋州 60~70万円 ニュージーランド…オークランド大学 [英語]
欧州 50~120万円 フランス…西カトリック大学 [フランス語]
スペイン…グラナダ大学現代言語研究センター [スペイン語]
北米?中米 60~150万円 カナダ…ブリティッシュ?コロンビア大学 [英語]
アメリカ…カリフォルニア大学デービス校 [英語]
※その他の地域も調整中

 留学先大学の学費は不要
 年間授業料の1/2が減免となる188体育 ※審査あり。採用人数20名

フィールドワーク テーマ例

  • ニュージーランドでマオリの衣装を研究

    ニュージーランドの先住民族マオリの衣装を研究します。現地で資料収集やインタビューなどを行い、テキスタイルデザインや制作技法について理解を深めます。

  • セネガルで宗教組織の環境問題への取組を研究

    セネガル北部で砂漠化対処に取り組む複数の宗教団体を調査します。提携校でフランス語、ウォロフ語を学びながら、宗教と環境問題の関係性を探ります。

  • ベトナムで孤児と孤児院の現状を調査

    ベトナムの孤児院でボランティアを行いながら調査を実施します。子どもたちの笑顔の背景にある家庭環境や国の経済成長について考察します。

  • 台湾でルカイ族を研究

    拠点校にて中国語を学びながら、台湾原住民のルカイ族について調査します。日本統治時代を経験した古老から当時の状況や日本について聞き取り調査を行います。

カリフォルニアにおける多文化共生施策を調査(アメリカ)
 パリにおける日本文化を調査し、独自の変遷について理解する(ヨーロッパ)
 先住民族マオリの衣装を研究。制作技法について理解を深める(ニュージーランド)
 孤児院でボランティアを行いながら、国の経済成長など現状を考察(フィリピン)
 マイノリティへの社会的配慮やシステムの違いを比較検討(カナダ)
 韓国のストリートアートを研究。
 地域と若者文化との関係を考察(韓国)
 砂漠化対処に取り組む宗教団体を調査。宗教と環境問題の関係を探る(セネガル)

その他の科目

  • グローバルゼミ

    約20人の少人数クラスで、情報検索や現地調査、意見交換などといった基礎的な研究方法を学びます。これが2年次からの専攻に分かれた学びを理解するためのスタートとなります。

  • 国際文化史

    いくつかの地域の文化交流史をひもとき、文化交流の変化やその固定化の経緯をたどります。そのなかで歴史学的な分析方法を習得し、文化を歴史的な観点から理解することの重要性について学びます。

  • フィールドワーク方法論

    3年次の海外長期フィールドワークへの準備として、現地の担当者らとWeb会議などをおこなって目標や計画を作成。ヒアリング調査や文献を読むことなどを通じ、必要な基本言語や現地の慣習の理解、調査手法を修得します。

  • グローバル?ビジネス論

    国をまたいで経済活動を行うグローバルビジネスの歴史的変遷を学び、多国籍企業の戦略や考え方、求められる能力などを理解。また、現代社会が直面する社会問題とそれに対応する新しいグローバルビジネスのトレンドを学びます。

卒業後の進路

経験を武器にグローバル社会で活躍する

グローバル化が進む現代では、商社や貿易、観光業から、教育、NGO?NPOなどまで、グローバルな視点での問題発見?解決能力や海外と日本をつなぐ人が求められています。さらに、企業では利益の追求だけではなく社会貢献が新たなキーワードとなっており、ソーシャルビジネスやソーシャルデザインの分野での活躍も期待できます。


国際展開する企業(商社、メーカー、外資系企業)

 国内外の文化を広く伝える企業(イベント企画、旅行?観光)
 ジャーナリスト、出版?広告?マスコミ業界 
 教育関連(中学校?高校教員)
 NGO?NPO?ソーシャルビジネス関連企業 
 研究者 など
 

充実した就職サポート

京都精華大学では、着実にステップアップできるよう学年別のサポートや、幅広い進路に対応した充実のキャリア支援体制を築いています。

履歴書対策や面接対策など、個別指導も充実しています。

取得できる資格

高等学校教諭一種免許状(公民)、中学校教諭一種免許状(社会)、図書館司書、博物館学芸員

VOICE

  • 藤枝 絢子教員

    土地を訪ね、 自分のテーマを発見

    太平洋の島国や東南アジアを中心に「ヴァナキュラー建築」と呼ばれる地域固有の住居建築を研究対象にしています。現地の人びととともに再建をおこなうなど、実践を踏まえたアプローチを試みてきましたが、これまで記されてこなかった情報をひも解いていくプロセスは発見の連続。地域の人たちと関わるなかで、自分も含め共通する価値観があることに気づくことが学びとなっています。みなさんにも、ぜひ実際にフィールドに出向き、関心のあるテーマを見つけてほしいです。
    (研究内容 :間環境設計論/地域研究)
  • りゅうせいさん在学生

    Q. なぜグローバルスタディーズ学科を選んだのですか?
    大学入学以前に何度かアフリカ諸国に滞在した経験から、日本社会で一般的な「アフリカ」像に対して疑問を抱き、大学では「日本人」の視点だけではなく、「現地で生きる人々」の視点からアフリカ諸国に関する地域研究に取り組みたいと考えるに至りました。京都精華大学に進学したのは、日本では数少ない西アフリカ地域の研究に力を入れているだけでなく、エスノグラフィー経験が豊富な教員が多いためです。私は将来、大学院に進学したいと考えており、精度の高い研究の基礎力を築くという観点から、この点を何よりも重視しました。

    Q. 大学でどのようなことをしたいと考えていますか?
    専攻?ゼミは決めていないのですが、アフリカ地域でエスノグラフィー※を行いたいと考えています。また、「監視」に関する人類学の学びも深めていきたいです。IT技術の発達やコロナ禍も相まって、世界的に監視社会や人権の抑圧が問題となっています。しかし、アフリカ滞在時には、「監視」を一概には否定できないと思わされる光景も多々見てきました。監視社会は権力との親和性が非常に高いですが、それらを支えるテクノロジーやシステムには様々な社会問題を解決する鍵があるようにも思います。これは安易に正否を判断できる問題ではありませんが、テクノロジーは人類の叡智の結晶でもあるので、エスノグラフィーから得られる経験も踏まえて向き合っていきたいと思います。

    Q. 大学で学ぶにあたって大切なことは何でしょうか?
    興味を抱いた物事に対して貪欲になって欲しいと思います。私は貪欲になりすぎて気がつくとスケジュールが火の車でした(笑)余裕のない学生生活ですが、充実感もあります。大学は高校までに失敗した経験を生かして様々なことに挑戦できる最後の場所です。ぜひ、気になったことや興味を抱いたことには片っ端から首を突っ込んでみてください。