柔軟な視野で、人間と社会と文化の過去?現在?未来を真摯に探求。
人間と社会と文化をめぐるあらゆる事柄を研究対象とし、固着した学問領域の枠にとらわれず、普遍的?横断的なアプローチで独自のテーマを追究します。歴史、人、作品(文学、映画、マンガ等)、理論、思潮、実践、コミュニティ、地域、都市、国際、環境、制度など、多様な切り口からテーマを深め、その思考と行動の所産を社会に提言していきます。既成の枠組みにとらわれないために、軸足を置く専門領域は違えど教員や学生が共に人文学的態度を志向します。また、互いの研究内容についてフラットな立場で真摯に対話を行うアカデミックな場を設けています。人間の過去?現在?未来を自由に探究できる環境で、私たちの前に立ちのぼってくる問いを論理的に掘り下げ、主張するに足る一つの結論へと到達できる総合的な人文知を育みます。
取得できる学位:
修士(人文学)
取得できる学位:
修士(人文学)
人文学研究科 修士課程
領域:人文学
人間と社会のあり方を総合的に捉え、探求する。
細分化された学問領域に捉われず、人間と社会のあり方を自由に探求する。
その成果をもって社会へ提言し、働きかける。それが人文学という学問です。
精華の人文学研究科は、現代の人間と社会を取り巻くさまざまな課題を掘り下げ、問題解決を図る。
そんな総合的な知を育む場所です。
自由で広範な切り口から「いま」をとらえる
人文学研究科では、人間と社会をめぐるすべての事柄が研究対象となります。そのため、独自の観点と問題意識から自由にテーマを設定し、掘り下げていくことができます。表現やメディアに関する論考、宗教のあり方や心理学など現代人の内面に迫る研究、エコロジーから教育?就職に至るまで社会環境についての調査などさまざまです。資料収集?論文執筆の基本的な力を身につけつつ、研究手法を自由に選び、独自性を発揮することができます。
複数領域の知見を研究に活かす
研究領域を超えた総合的な知は、専門や見解の異なる教員や学生が、対等な立場で自由に討論するなかで形成されていきます。人文学研究科では、教員による修士論文指導に加え、領域の異なる者と交流し、それぞれの研究内容について意見を交わす機会が用意されています。異なる立場の多様な知見を吸収することで視野が広がり、自分ひとりでは気付かなかった新たな研究のアプローチが可能になります。
創作者たちと領域横断的に学べる環境
人文学研究科内だけでなく、作品制作を実践するほかの3研究科と机を並べて学ぶのも精華の大学院ならではの特色です。他研究科の制作者や研究者が持つ視点や知見に刺激を受け、研究の視野を広げることができます。また、自分のテーマに合わせて他研究科の専門科目も受講できるため、実践に裏打ちされた理論を確立することができます。
科目担当者について
4研究科を横断して履修することのできる「共通基盤科目」と「専門特講科目」では、専門領域や社会の一線で活躍する方々を講師に迎え、より実践的な教育?研究環境を提供します。各研究科の「専門研究科目」では経験豊かな研究指導教員により、個々の研究テーマに沿って徹底した指導を行います。
研究テーマ例
●『族長の秋』における「カーニヴァル」と「グロテスク?リアリズム」—バフチン概念の援用としての試論的考察—
● 日本のマスメディアにおけるヴェルサーチの表象 —バブル文化の文化史的考察から—
● スカート、ヒール、はだけた胸 —ヴィジュアル系の中のジェンダー表現—
● 日本における動物保護行政の成立 —犬猫の管理に関する法制史から—
● 大津絵の研究
● 20世紀前半期における幼稚園保育のなかの〈性〉
● 批評と哀悼 —小林秀雄における詩的言語の生成過程—
● 日本的キャラクターの成立 —キティ?ホワイトからみる補完されるキャラクター—
● 中国現代詩人 張棗の詩論について —元詩と現代性という詩的概念を中心に—
● 華北交通史 —日中戦争期中国での日本式鉄道経営—
● 茶道と儒教思想 —茶湯から茶道へ—
など
など
過去、本研究科の修了生が上記の研究テーマによって、東京大学、総合研究大学院大学、大阪公立大学、立命館大学などの博士後期課程や海外の大学(韓国の大邱大学など)に数多く進学しています。