このたび、2021年2月1日にミャンマーで発生した軍事クーデターを受け、緊急WEBシンポジウム「ミャンマーの今を考える—ミャンマーとクーデターの現状分析」を開催します。
2021年2月1日、ミャンマーでミン?アウン?フライン総司令官が率いる国軍によるクーデターが起きました。今回のクーデターは、独立後の1962年、1988年に続く三度目の軍事クーデターです。今回のシンポジウムはこのクーデターを受け、なぜこのタイミングで軍事クーデターが起きたのか、今回のクーデターを起こしたことにとって軍はどのような状況に陥るのかなど、専門家による分析と現地からの報告により、深く知り、考えていくための場としたく思います。
2021年2月1日、ミャンマーでミン?アウン?フライン総司令官が率いる国軍によるクーデターが起きました。今回のクーデターは、独立後の1962年、1988年に続く三度目の軍事クーデターです。今回のシンポジウムはこのクーデターを受け、なぜこのタイミングで軍事クーデターが起きたのか、今回のクーデターを起こしたことにとって軍はどのような状況に陥るのかなど、専門家による分析と現地からの報告により、深く知り、考えていくための場としたく思います。
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日程
2021年3月9日(火)
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時間
19:00-21:00
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会場
本イベントはオンライン会議システム「Zoom」で開催いたします。下記よりお申込みください。 -
出演?出展者
中西嘉宏(京都大学東南アジア地域研究研究所?准教授)
ジェラルド?マッカーシ(シンガポール国立大学アジア研究所リサーチ?フェロー)
後藤修身(写真家?ミャンマー在住)
ナンミャケーカイン(京都精華大学就任予定教員)
ウスビ?サコ(京都精華大学学長/同大学アフリカ?アジア現代文化研究センター長)
司会:藤枝絢子(京都精華大学人文学部講師) -
予約
要
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料金
無料
今回の背景
ミャンマーは1948年にイギリスから独立し、民主的な政権(ウーヌ政権)が誕生します。しかし様々な混乱が生じ、共産主義と社会主義の闘争によって国内情勢は非常に不安定になりました。そして1962年、ビルマの軍人ネーウィンによる一度目の軍事クーデターが発生。12年間続いた軍事政権の後、1974年にビルマ社会主義共和国憲法が制定され、ビルマ式社会主義体制へ移行しました。ところが、社会主義体制も次第に破綻が生じ、民主主義を求める学生運動が全国に広がります。その民主化運動の高まりに対し、軍が鎮圧したのが1988年9月18日の二度目のクーデターでした。
その後、1988年から2011年まで、約22年余りに渡ってミャンマーでは軍政が続きます。2011年には、軍服を脱いだ人たちによって一応の民政移管が行われ、その後、ミャンマーにおいて民主的な総選挙が2015年と2020年に実施されました。2015年には国民民主連盟(NLD)が総選挙で勝利。5年間政権を取りました。そして2020年総選挙でも、同じくNLDが圧勝。今年の2月1日に国会を召集することになっていました。その当日に軍が今回の三度目のクーデターを起こしたのです。
内容
1)基調講演「軍事クーデターはなぜ起きたのか?」
登壇者:中西嘉宏(京都大学東南アジア地域研究研究所?准教授)
2月1日、ミャンマーで軍事クーデターが発生しました。多くの市民が抵抗し、今も混乱が続いています。どうしてクーデターが起きたのでしょうか。ミャンマー国軍は何をしたいのでしょうか。アウンサンスーチーは解放されるのでしょうか。この講演ではミャンマーの基礎情報からはじめて、今回のクーデターの背景と原因をお話します。
2)パネルディスカッション:「ミャンマーの今」
報告1:ジェラルド?マッカーシ Gerard McCarthy(シンガポール国立大学アジア研究所リサーチ?フェロー)
ミャンマー軍とその関連企業利益に関する研究について
?選挙制度やタイ式クーデターの受容性など、今回のクーデターにつながった誤審
?軍事企業とその一族がクーデターの影響で受けるであろう制裁や、現地の人々によるボイコット、経済の低迷によって受ける影響
?軍への経済的コストが方向転換につながり得るその理由
報告2:後藤修身(写真家?ミャンマー在住)
?Z世代の若者が先導する世界と通じる新しい形の抗議運動。
?ミャンマーの多くの国民が持つクーデター絶対阻止への団結と、日本での認識の相違。
コメント:ナンミャケーカイン(京都精華大学就任予定教員)
1988年クーデター当時、ヤンゴンにいた。その経験と今回のクーデターを社会経済的な視点から比較し、同じクーデターでも何がどう違うのか、そして、日本政府としてミャンマーで起きたクーデターをどう捉えたら良いのか、などお話しします。
登壇者詳細
中西嘉宏(京都大学東南アジア地域研究研究所?准教授)
基調講演?パネルディスカッション
京都大学博士。日本貿易振興機構?アジア経済研究所研究員を経て2013年より現職。著作に『ロヒンギャ危機』、『軍政ビルマの権力構造』、『ミャンマー2015年総選挙』(共著)など。
ジェラルド?マッカーシ Gerard McCarthy (シンガポール国立大学アジア研究所リサーチ?フェロー)
報告?パネルディスカッション
シンガポール東南アジア研究所(ISEAS)客員研究員、オーストラリア国立大学(ANU)ミャンマー研究センターアソシエイト?ディレクターを経て現職。研究テーマは、ミャンマーおよび東南アジア全域における政治的不平等。
後藤修身(写真家?ミャンマー在住)
報告?パネルディスカッション
1955年大分市生まれ。中央大学理学部卒。1987年に初めてビルマを訪問。2012年よりヤンゴン在住。現在、フォトグラファーおよび、ITエンジニアとしてヤンゴンで活動中
ナンミャケーカイン Nang Mya Kay Khaing (京都精華大学就任予定教員)
パネルディスカッション(コメンテーター)
ミャンマー出身。来日して30年。日本を第二の祖国と考える。立命館大学博士(国際関係学)。東京外国語大学など複数の大学で「開発経済学」を非常勤講師として教える傍ら、通訳?翻訳も数多くこなす。現在は、ヤンゴンにあるミャ日本語学校およびMya Japan Service Sarpay(出版社)の運営に力を注いでいる。2021年4月本学就任予定。
ウスビ?サコ (京都精華大学学長/同大学アフリカ?アジア現代文化研究センター長)
パネルディスカッション(モデレーター)
マリ共和国出身。中国?北京語言大学、東南大学を経て来日。京都大学博士(工学)。2001年から本学教員。2018年学長に就任。専門は空間人類学。著作に『知のリテラシー文化』、『現代アフリカの今』(共編)など。
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