京都精華大学が運営する京都国際マンガミュージアムにて、企画展「ハッピーをお届け!田村セツコ展 ~with松本かつぢ、上田としこ、村上もとか、竹宮惠子~」が開催されます。
京都国際マンガミュージアムでは、退色等劣化しやすいデリケートなマンガ原稿の保存と公開を両立させるため、本学名誉教授でマンガ家の竹宮惠子がプロジェクトリーダーとなり、京都精華大学国際マンガ研究センターと共同で、精巧な複製原画を研究?制作する原画’(ダッシュ)プロジェクトを実施してきました。一般的な複製原画の製作では補正されることが多い紙のヤケや汚れ、修正の跡やメモなどを含め、原画と限りなく近い形での再現をめざすことから、複製原画とは区別し「原画’(ダッシュ)」という名前で紹介しています。
本展では、新たに制作した田村セツコ氏の原画’(ダッシュ)を初公開するとともに、田村セツコ氏と縁の深い原画’(ダッシュ)参加作家の松本かつぢ氏、上田としこ氏、村上もとか氏の原画’(ダッシュ)が並ぶほか、「EXPO 2025 大阪?関西万博」に出展し好評を博した竹宮惠子の原画’(ダッシュ)も展示されます。ぜひご覧ください。
関連イベントとして、出展作家の田村セツコ氏と、原画’(ダッシュ)プロジェクトリーダーの竹宮惠子によるトークショーが予定されています。事前のお申し込みが必要となりますので、公式サイトより詳細をご確認のうえ、ぜひ企画展とあわせてお楽しみください。
※本学在学生は学生証の提示により入館が無料になります。
(画像:©Setsuko Tamura)
(画像:©Setsuko Tamura)
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日程
2025年10月2日(木)?2026年1月20日(火)
休館日:水曜日、10月12日(日)、10月13日(月)、10月30日(木)、12月26日(金)~2026年1月4日(日) -
時間
10:00?17:00(最終入館は16:30)
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会場
京都国際マンガミュージアム 2階 ギャラリー4〒604-0846 京都市中京区烏丸通御池上ル (元龍池小学校) -
予約
不要
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料金
無料 ※ミュージアムへの入館料は別途必要(11月25日(火)は「関西文化の日」につき入館無料) ※在学生は学生証の提示により入館料無料
主催:京都国際マンガミュージアム/京都精華大学国際マンガ研究センター
協力:トランキライザープロダクト、エクラアニマル
関連イベント「田村セツコ×竹宮惠子 トークショー」
「かわいい」を描き続ける田村セツコ氏の作品の制作背景や他の出展作家との思い出、原画’(ダッシュ)制作裏話、おふたりの最近の活動などについて語っていただきます。
会期:2025年11月3日(月?祝)
時間:14:00?15:30
出演者:田村セツコ(イラストレーター)
竹宮惠子(マンガ家 / 本学名誉教授)
司会:菊池 健(一般社団法人MANGA総合研究所 所長)
会場:京都国際マンガミュージアム 1階 多目的映像ホール
料金:無料 ※ミュージアムへの入館料は別途必要 ※在学生は入館料無料
定員:200名(先着)
申込:事前のお申し込みが必要です。詳細は申込サイト(TIGET)よりご確認ください。
申込締切:11月3日14:00(定員になり次第、受付終了)
主催:京都国際マンガミュージアム/京都精華大学国際マンガ研究センター
協力:トランキライザープロダクト、エクラアニマル
出展作家
田村セツコ(たむらせつこ)
1938年、東京生まれ。1950年代末、師?松本かつぢの紹介でイラストレーターの仕事を始める。その後、少女マンガ雑誌『りぼん』や『なかよし』のファッションイラストなどで注目され、「セツコ?グッズ」が大人気に。「おちゃめなふたご」シリーズ(ポプラ社)など、物語の装画、挿絵も手がけた。近年もプリンセスの物語など童話の挿絵を多数描いており、『白髪の国のアリス』(集英社)など著書多数。
松本かつぢ(まつもとかつぢ)
1904年、兵庫県生まれ。昭和の初めに、少女雑誌で挿絵画家としてデビュー。エキゾチックな少女画で『少女の世界』『少女の友』で注目を浴び、人気を博した。1938年には、少女マンガの先駆け的な作品ともなったマンガ「くるくるクルミちゃん」を連載し、35年も続く長期連載となる。1955年頃からは、絵本の仕事やベビーグッズの企画?制作も手がけた。1986年逝去。
上田としこ(うえだとしこ)
1917年、東京都生まれ。17歳で松本かつぢに師事し、抒情画やマンガを学ぶ。1957年に、講談社の『少女クラブ』で連載したマンガ「フイチンさん」は、旧満州を舞台とした中国人少女の物語で、明朗で利発な主人公は大人気となった。少女むけのユーモアマンガの先駆者かつ長谷川町子とならぶ最初期の女性マンガ家として、後のマンガ界に大きな影響を与えた。2008年逝去。
村上もとか(むらかみもとか)
1951年、東京都生まれ。1972年『週刊少年ジャンプ』にて「燃えて走れ」でデビュー。「六三四の剣」、「龍 -RON-、「JIN -仁-」などヒット作は多数。2013年から2017年まで連載された「フイチン再見!」は、上田としこを題材とした伝記マンガで、作中には田村セツコや松本かつぢが登場している。
竹宮惠子(たけみやけいこ)
1950年、徳島県生まれ。手塚治虫主宰の雑誌『COM』への投稿で注目を浴びた後、1968年、『週刊マーガレット増刊』掲載の「リンゴの罪」でデビュー。1976年「風と木の詩」では、少年愛を少女マンガのモチーフとして定着させ、1977年の「地球へ…」は、SFの新たなテーマを提示。2000年から2020年まで、京都精華大学の教授を務める。原画’(ダッシュ)プロジェクトでは、総合監修者として同大学と共同研究している。
原画’(ダッシュ)について
原画ダッシュとは、コンピュータにマンガ原稿を取り込み、綿密に色調整を重ねた上で印刷した、精巧な複製原画のこと。描線の濃淡や色彩の階調など微妙な細部まで再現し、原画と並べても見分けがつかない程の精度を持つ。退色しやすいデリケートなマンガ原稿の保存と公開を両立させるために開発され、国内外の展覧会で活用されている。海外ではフランス、ドイツ、イギリス、インド、台湾などでの出展実績がある。
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